代表理事のひとこと 第一話

準備のための会合を終え、今回は新年度を迎え、いよいよ実質的な活動に入る初の講演会となります。「2030年の起業のカタチ」と題する面来様の講演会です。

私のちょっとした経験を申し上げますと、広島の東洋工業(マツダ)の工場見学をした時のことです。組み立てラインにロボットが活躍するのは当たり前の風景でしたが、特に数十か所を瞬時に接着する溶接ロボットには圧倒されました。

その工程で、フロントガラスをシールするゴムの縁取りを取り付けるため、のりを接着剤を窓のカタチに従って塗りつける作業です。それが名人の筆使いそのものに似せて、すーっと走らせ、終いをチョンとはねる!その仕草がなんともユーモラスでした。名人職人の刷毛使いを、ロボットに覚え込ませたもの、との案内者の説明でした。科学技術の進展と名人わざの融合の大切さを思いました。

今、車の自動走行が報道され、注目されています。車走行の単なる“自動化”ではレヴェル1とか2です。道路実験施設での自動走行レヴェル3を終え、実際の道路走行を可能にするのがレヴェル4です。アメリカの走行技術はここまで来ていると言われ、日本は後れを取っています。

これを可能にするのは、道路そのものの向上、その時の混雑情報、急な豪雨や落下物、工事位置情報など道路環境を走行車へ常時提供する必要があります。そのために、他の大多数の車から情報を取り寄せ、警察や気象庁、JAF等の情報を集約、分析し自動運転車へ返してあげなければなりません。ビッグデータ処理が欠かせない場面です。(次世代型交通システムと言うべきか?)

昨今の状況は、AI、ICTど称する電子、電気技術の進歩に伴って短期間の間に産業も社会生活も激変と言っていい進展、変革を遂げております。ロボットが人手に変わる作業をこなし、AIが囲碁将棋の名人を打ち負かし、大容量の数式を瞬時に解く、膨大な計算を処理するなど驚く事例に事欠かない。そうした状況を下敷きにして、これからの講演会を通して皆様と一緒に学んでいきたいと思います。

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